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リハビリブログ

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「理学療法士の院外活動について」

2023-12-01
NEW
理学療法士 佐野嘉紀

こんにちは。理学療法士の佐野嘉紀です。
今回は病院外での活動について紹介させていただきます。

私たち理学療法士は主に医療機関や介護施設に所属しリハビリを行いますが、同時に大部分の理学療法士は各県の理学療法士協会に所属しています。
協会活動としては県民の皆様への貢献や理学療法士の活動の周知を目的にしています。
その活動の一環として、先日、大垣市体育連盟主催の「第5回スポーツフェスティバル」に岐阜県理学療法士会として当院より3名の理学療法士が派遣されました。

当日は、体力測定を行わせていただきました。
測定項目は、握力、ファンクショナルリーチ、垂直とび、長座体前屈、棒反応の5項目を行いました。

開会式の様子
開会式の様子
握力(筋力)
握力は全身の筋力と関連があるとされており、全身の筋力の指標となります。
男性の握力の平均値
男性
女性の握力の平均値
女性
ファンクショナルリーチテスト(バランス能力)
ファンクショナルリーチテスト
※ クリックで拡大します
バランス能力の指標とされています。
バランス能力は大きく動的バランス能力と静的バランス能力があり、ファンクショナルリーチは動的バランス、片脚立位は静的バランスの指標とされています。
垂直とび(瞬発力)
垂直とび
※ クリックで拡大します
瞬発力の指標となり、瞬間的に筋力を発揮する能力のことです。
長座体前屈
長座体前屈
※ クリックで拡大します
体幹の前屈動作をみるテストで、体の柔軟性の指標となります。
棒反応
棒反応
※ クリックで拡大します
落下する棒を素早くつかむテストで、俊敏性の指標となります。
当日の測定の様子
当日の測定の様子
約100人近くの幅広い年齢の方々に参加していただきました。
意欲的に測定に参加していただき測定項目ごとに点数をつけましたが、一喜一憂される方が多く、

「もう少し体力があると思っていたが低かったので、もっと運動を頑張りたい」
「思ったよりも結果が良くて嬉しかった」
などの意見が挙がっていました。

このような、岐阜県理学療法士協会としての活動は岐阜県の各地で定期的に行われていますので、もし見かけた際は気軽にご参加頂ければ幸いです。

人工膝関節置換術後のリハビリテーション

2023-11-01
理学療法士 梶山倫華


こんにちは。理学療法士の梶山倫華です。

当院では今年度より、整形外科の外来の担当医が2名加わりました。
臼井大記先生(以前:岐阜大学付属病院整形外科)と臼井俊方先生(阪和人工関節センター 膝・股専門医)です。

それにより当院で整形手術を受ける方が増え、特に変形性膝関節症により人工膝関節全置換術(Total Knee Arthroplasty,TKA)を受ける方が多くみられます。

今回は変形性膝関節症、TKA手術後のリハビリテーションについて紹介したいと思います。

変形性膝関節症
変形性膝関節症とは、加齢や肥満によって関節軟骨や半月板に変性が起こります。
症状としては、膝の内側の痛みの出現、膝の動きが悪くなり曲がりにくくなる、O脚(内反膝)などがみられるようになります。

いずれの症状でもまずは手術をしない治療(内服薬、関節内注射、運動療法)を行います。
しかしこれらの治療で改善しない場合や、強い痛みを伴う場合、手術(TKA)が選択されます。

Aさんは両変形性膝関節症と診断され、数年前から当院の外来リハビリに通われていました。
リハビリを続けていましたが、痛みが強く、Drより手術を進められ今年の6月にTKAを行いました。

左の図は正常な右膝関節のレントゲン画像です。
真ん中の図はAさんの左膝関節のレントゲンであり、内側の関節の間が小さくなっています。
右の図は手術後のレントゲンであり膝の変形が正常になりました。
膝のレントゲン
図1 膝のレントゲン
(引用:病気がみえる 運動器・整形外科 Vol.11)

手術後のリハビリテーション
手術後のリハビリは、手術翌日から膝関節周囲の可動域訓練、筋力訓練、歩行訓練を行っています。

より早期にスムーズな膝の曲げ伸ばし、筋力の向上を目指し、効率的にリハビリを進めるために自主トレーニング(図2・3)指導を行い、リハビリ以外の時間にも運動を行っていただきます。
ボールを挟んで膝を伸ばす運動
図2 ボールを挟んで膝を伸ばす運動
タオルを潰して膝を伸ばす運動
図3 タオルを潰して膝を伸ばす運動
Aさんは1ヶ月程入院しリハビリを続け、退院後は仕事への復帰もしています。

当院のリハビリでは痛みを取るだけではなく、それぞれの患者様が目指していることを考え、そこに向けてのサポートもしています。

手術には不安も多くあると思います。
実際に私も高校生の頃に、膝の手術をして不安が大きかったのですが、その後のリハビリを理学療法士の方が親身になって行ってくださったことで、安心してリハビリをすることができ、この仕事についた理由の一つでもあります。

また、普段から膝周囲のトレーニングをすることは将来、これらのような病気を防ぐことができます。

今から、将来の予防として皆さんでトレーニングを行っていきましょう!

訪問リハビリテーションについて

2023-10-10
理学療法士 安藤雅敏

みなさん、こんにちは。
大垣中央病院の理学療法士 安藤と申します。

今回は、当院の訪問リハビリテーションについて紹介したいと思います。

訪問リハビリテーションは、可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、理学療法士、作業療法士などが利用者の自宅を訪問し、心身機能の維持や回復、日常生活の自立に向けたリハビリテーションを行います。

ご自宅や一部の施設にて生活されている方がご利用できます。
当院におきまして提供できる地域は大垣市内になります。
(上石津町や墨俣町を除きますので、予めご了承ください。)

平日(月曜日から金曜日)のうち週1回から週3回までご利用いただけます。
原則的には1回あたり40分になります。
訪問リハビリテーションは介護保険・医療保険のいずれかの保険でのご利用ができますが、当院は介護保険に限ります。

私たちは利用者の「できる」を、続けられるよう、増やせられるよう、訪問リハビリテーションを通じて取り組ませてもらっています。
「あと少しでできそう」を、「できる」にしていきたいと思っています。

当院の訪問リハビリテーションの職員は、入院リハビリテーションを兼務しています。
そのため様々な疾患を入院リハビリテーションにて経験しておりますのでご安心いただけるかと思います。
また、病院管轄であり、気になることや異変に対し、病院とすぐに連絡が取れます。
ご家族の方々も、介護の負担や、日々の悩みなど、様々な不安を抱えていらっしゃると思います。
私たちは利用者本人のみではなくご家族にも寄り添い、生活の工夫、福祉用品の利用など一緒に考え、解決の一助となりたいと思っています。

私たちは利用者の目標達成を意識してリハビリテーションを進めております。
2022年は40名が終了され、その内40%(16名)の方は、より自立した生活へとステップアップされております。
5%を超えれば一定の評価をいただけるのですが、当院はその8倍にあたります。
利用者の「できる」を少しでも増やそうとする私たちの取り組みの表れと自負しております。

では、ここで昨年に100歳の誕生日を迎えられた利用者をご紹介します。
この方は平成29年から訪問リハビリテーションを開始され、6年間以上に渡り、ご利用いただいております。
トイレに自分で歩いて移動され、身の回りのことはご家族様の協力を得ながらも概ね一人でされています。
食事が美味しく頂けていることに感謝しつつ、毎晩のビールを楽しみにされていらっしゃいます。

100歳の誕生日を迎えられた利用者の写真
個人情報にあたるところは画像処理させていただいておりますが、「大正11年」がまぶしいですね!!

訪問リハビリテーションに興味のある方は、当院にお気軽にお問い合わせください。

住所:岐阜県大垣市見取町4丁目2番地
電話:0584-81-1388(リハビリテーション科 直通)


私の腹筋の強さはどれくらい?腹筋セルフチェック!

2023-09-01
理学療法士 池井龍

こんにちは、大垣中央病院の理学療法士の池井です。
今回は私たちが実際に用いている腹筋の強さを簡易的に検査する方法を紹介したいと思います。

皆さんは日常生活を送っていて腰痛に悩まされていませんか?

当院でも腰椎椎間板症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など多くの腰部疾患の方が外来リハビリに通われています。
そんな方たちの多くに共通しているのが腹筋と殿筋(お尻の筋肉)の筋力低下です。

今回は腹筋についてお話します。
腹筋は体幹を安定させる役割があり、筋力が低下すると脊柱が不安定となり、腰椎(脊柱の腰の部分)の弯曲が強くなったり少なくなったりして背骨の後ろを通る脊柱管(神経の管)が狭くなることで神経由来の痛みが出たり、痺れなどの症状に繋がります。

現在すでに症状のある方はもちろんトレーニングが必要ですが、まだ症状がないそこのあなた、そうですあなたです!
「自分は症状ないし腰も痛くないから大丈夫~♪」なんて思っていませんか?
この先起こりうる腰痛、腰部疾患予防のために自分の腹筋の強さを確認し、弱い方は症状のない今からトレーニングを行いましょう!

セルフチェックの方法
私たちが用いる腹筋の検査は強さを5段階で分類します。1が一番弱く、5が一番強いという認識です。

まずは基本姿勢です。仰向けになり、足を伸ばした状態で寝てください。

レベル3は手を伸ばした状態で肩甲骨全体が浮けばOKです。(図1)
このとき伸ばした足が浮いてしまう、もしくは肩甲骨が全部浮かないのはNGです。
このレベル3が基本となり、OKであればレベル4→レベル5と進みます。

レベル4(図2)は胸で手を組み、レベル3と同様に肩甲骨が全部浮くまで体を起こします。
レベル5(図3)は手を頭の後ろで組むような姿勢となります。

レベル3がNGだった方はレベル2(図4)のテストに進みます。
姿勢は両膝を曲げた状態で仰向けに寝てください。

この姿勢で頭が持ち上がるor咳をして胸部に凹みができればレベル2はOKです。
これらでNGだった場合、腹筋の強さはレベル1となります。

腹筋の検査

どうでしたか?あなたの腹筋の強さはレベルいくつでしたか?

腹筋が弱いからといって必ず腰痛や腰部疾患が発症するとは限りませんが、腹筋を鍛える事で予防をする事が出来ます。
実は僕も「腰椎分離症(腰の骨の剥離骨折)」を発症し、腰痛に悩んでいた時期があったのですが、趣味のジムでの筋トレで腹筋を鍛えることで現在は腰痛に悩むことなく元気に仕事ができています✌️

今回のテストで腹筋が弱かった方も諦めずに腹筋を鍛えて腰部疾患の予防をしましょう!
レベル1~3のような腹筋の弱い方には「ドローイン」という腹筋運動を指導します。
今年4月のリハビリブログ(腹痛とポッコリお腹のお悩みに、ドローイン!)で紹介していますのでぜひ参考にしてみてください♪

岐阜県理学療法学会学術集会を終えて

2023-07-22
理学療法士 長野浩充

こんにちは。理学療法士の長野浩充です。

先日、大垣市情報工房にて岐阜県理学療法学会学術集会が開催されました。当院からは5名の理学療法士が発表しました。私は今回発表しなかったですが、聴講者として学会に参加しました。5名とも初めての発表でしたので、緊張感がかなり伝わってきました。他施設より質問をたくさん頂き、交流もあり、実りある学会となったと思います。自分も初めての発表の時を思い出して、懐かしくなり、良い経験になるなと改めて感じていました。


学術集会で発表する梶山先生の様子
図1 発表する梶山先生
学術集会で座長を務める秋田先生の様子
図2 座長を務める秋田先生
当院の理学療法士・作業療法士・運動器セラピストの先生は院外活動としてこういった学会や勉強会に足を運んでいます。医療業界は進化し続けているため、知識や経験を常に更新、学習しなければ患者様に良いリハビリを提供できません。そのため、今後もこういった院外活動に力を入れていきたいと思います。また、岐阜県で一番のリハビリ病院を目指して日々向上心をもって取り組んできたいと思います。

最後に今回の発表者5名の演題タイトルを載せます。

梶山倫華
・右足関節外果骨折術後に底屈可動域制限が残存した一症例

林芙衣
・昇段動作困難に対して殿筋群のトレーニングを実施した一症例

森直輝
・リスフラン関節脱臼後の症例 ~足関節・足趾機能に着目して~

安田彬人
・右足関節三果骨折の治療を経験して

池井龍
・軟部組織mobilizationを中心に行った人工膝関節置換術後の一症例
医療法人社団 豊正会
大垣中央病院
〒503-0025
岐阜県大垣市見取町4丁目2番地
TEL:0584-73-0377
FAX:0584-73-8380

内科、外科、整形外科、リハビリテーション科、消化器内科、消化器外科、循環器内科、泌尿器科、肛門外科、糖尿病内科、腎臓内科、リウマチ科

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